フィギュア:「キム・ヨナ採点」めぐりISUに正式提訴

大韓体育会と大韓スケート連盟は「倫理規定違反」を掲げ、ISU懲戒委員会招集と調査着手を要請した。問題視している点は大きく分けて三つある。まず、ロシア・フィギュア連盟の元会長であり、ロシア・フィギュア連盟現事務総長であるワレンティン・ピセーエフ氏の夫人、アラ・シェコフチョワ氏が審判に加わり、競技直後にソトニコワをハグをした。審判の一人ユーリ・バルコフ=ウクライナ=は1998年の長野五輪時、カナダ人審判に八百長を提案していたことが2002年に明らかになり、1年間の資格停止処分を受けている。審判たちが不公正な採点をしたという疑惑もある。キム・ヨナは同日午後、マネジメント会社のオール・ザット・スポーツを通じ「ソチ五輪韓国代表として出場した選手として、大韓体育会と大韓スケート連盟がISU懲戒委員会に提訴した決定を尊重し、その意思を謙虚に受け止める」とコメントした。

菅井竜也五段 対 習甦の対局

5人のプロ将棋棋士がコンピュータ将棋ソフトと団体戦で戦う「第3回将棋電王戦」の第1局・菅井竜也五段 対 習甦の対局が15日、東京・有明コロシアムで行われた。



第1局は、15日20時20分、「将棋電王トーナメント」5位の将棋ソフト・習甦が菅井五段に勝利し、全5局のうち、まずソフト側が先勝をあげた形となった。手数は98手で、消費時間は菅井五段が4時間38分(残り22分)、習甦が4時間1分(残り59分)。

終局後の会見で菅井五段は「あまりいいところがなかったように思う。中終盤うまく指された。(第2局以降の棋士へ)自分の力を精いっぱい発揮してもらいたいと思う」と肩を落とし、習甦の開発者・竹内章氏は「素直にうれしい」と胸を張った。

4月12日まで開催される「第3回将棋電王戦」は、「将棋電王トーナメント」上位5つのソフトと、現役のプロ棋士5人による団体戦。持ち時間は人間側、コンピュータ側ともに5時間となる。「第2回将棋電王戦」とのルールの変更点は、「持ち時間が各5時間(チェスクロック方式)」「ソフト側の統一ハード(コンピュータ)の使用」「ソフトの事前提供」の3つ。また、対局におけるソフト側の指し手には、デンソーの子会社であるデンソーウェーブのロボットアーム「電王手くん」が導入され、ロボットアームと棋士が向かい合う形での対局となった。

第2局・佐藤紳哉六段 対 やねうら王は、3月22日に東京・両国国技館で行われる。

桂文枝だけが笑いの感性が違う!? 「R-1ぐらんぷり2014」審査分析

3月4日(火)に開催された第12回「R-1ぐらんぷり2014」。2007年以来、2度目の決勝進出を果たしたやまもとまさみが見事、優勝した。そんな「R-1ぐらんぷり2014」を決勝に進出した12人の芸人ではなく、審査員に注目して、分析してみたい。

 まず審査方法を確認。審査員1人の持ち点は3ポイントで、特定の1人に3ポイント入れてもよし、1人に2ポイント入れて他の1人に1ポイント入れてもよし、また3人に1ポイントずつ入れても良しという方法である。さらに審査員の点数の他に、お茶の間ポイントがあり、テレビリモコンのdボタンで視聴者から指示を集めた芸人1位には2ポイント、2位には1ポイント与えられる。審査員とお茶の間ポイントの合計得点で競う方式だった。

 そして肝心の審査員は7人。桂文枝(よしもとクリエイティブ・エージェンシー)、関根勤(浅井企画)、天野ひろゆき(浅井企画)、清水ミチコ(ジャムハウス)、木村祐一(よしもとクリエイティブ・エージェンシー)、ラサール石井(石井光三オフィス)、板尾創路(よしもとクリエイティブ・エージェンシー)の7人。事務所別の持ち点で比較すると、よしもとクリエイティブ・エージェンシーが9点、浅井企画が6点、ジャムハウスが3点、石井光三オフィスが3点となる。

降水観測衛星、打ち上げ成功=大雨・大雪防災期待―GPM計画中心、H2Aで

大雨や大雪の防災に役立つ日米の降水観測衛星を搭載したH2Aロケット23号機が28日午前3時37分、鹿児島県種子島宇宙センターから打ち上げられた。降水観測衛星は約16分後に高度約400キロの地球周回軌道に投入され、打ち上げは成功した。
 降水観測衛星は「全球降水観測(GPM)計画」の主衛星。日米欧などが運用中の衛星十数基の観測データと合わせ、地球全体の雨や雪の状況が約3時間で分かる。データは半年後から世界に公開され、天気予報の精度向上をはじめ台風や集中豪雨、干ばつなどの防災、気候変動の解明に貢献が期待される。
 降水観測衛星は米航空宇宙局(NASA)が本体のほか、雨や雪から放射される電磁波を捉える「マイクロ波放射計」を担当。宇宙航空研究開発機構JAXA)と情報通信研究機構は、高・低周波の電波を発射して雨や雪の粒からの反射を捉える「二周波降水レーダー」を開発した。
 南北両極域を除く、地表の9割をカバー。観測が難しかった弱い雨や雪も把握でき、台風や集中豪雨の立体構造も分かる。日本では太平洋沿岸を進む「南岸低気圧」で2回も記録的大雪となったばかりだが、このレーダーは雨と雪を判別できるため、予報がより正確になるという。
 JAXAの奥村直樹理事長は記者会見で「水循環のメカニズムの理解が格段に進むのではないか。非常に大きな意義がある」と述べた。 


金田氏「ツーシーム?なんだそりゃ」「最近のカーブは酷い」

400勝投手・金田正一氏と理論派・桑田真澄氏の対論が再び実現した。ファンならずとも惹きこまれるピッチングをめぐる瞠目のやりとりを紹介しよう。

金田:開幕戦で打ち込まれると、味方の攻撃時にブルペンに走ったもんだ。そこで投げ込んで、何球か投げているとポンとハマる時がある。そうなれば心配ない。

 よくいう、何球も投げてヘバったら球が走り始める感覚はこれと同じ。要は上体が前に突っ込んでしまっているから球が走らなかったんだ。疲れて上体の力が抜け、下半身主導で投げるから「溜め」ができるんだ。

桑田:この感覚を覚えるには、カーブを投げればいいんですよね。

金田:その通り。カーブこそが溜めを教えてくれるんだ。今のヤツらは手先でコチョコチョ曲げる球ばかり投げるからダメなんだ。

──ツーシームとか。

金田:は? なんだそりゃ。

──えっ、ご存じないんですか?

桑田:一般的なストレートから、握りの向きを変えて、縫い目に人差し指と中指を沿わせて握るボールです。少しムービングするので、最近、多用されていますね。

金田:そんなもの邪道じゃよ。ボールはオーソドックスに握らないとダメ。最後まで縫い目に指先が引っかかるようにして投げないと。

桑田:縫い目の感覚が大事なのはカーブも同じですよね。そしてカーブは変化球の中で一番難しい。上体が前に突っ込んだら投げられないんです。僕も試合では、初球にストライクを取ると、2球目はボールでいいので捕手のサインに首を振ってカーブを投げていました。それでフォームを良くするんです。序盤でいいカーブを投げて溜めができるようになると、今度は直球が良くなり、カーブもさらにキレが出てくる。



復興へ 福島・双葉郡8町が文科相に設置要請

東京電力福島第1原発事故で全住民が避難した福島県双葉郡8町村の教育長らでつくる協議会(座長・中田スウラ福島大教授)は31日、県立の中高一貫校新設を柱にした教育復興ビジョンを策定し、下村博文文部科学相に提出した。中高一貫校は2015年度開校を目標に同郡南部に設置。将来は福島大の付属校にすることも視野に入れる。一貫校新設で、いわき市内などでサテライト校として存続する県立高5校は休校となる見通しだ。8町村の教育長は今後、住民らに意見を聞きながら具体的な検討を進める。

 協議会は8町村の教育長をメンバーに、県、文科省、復興庁などが協力委員として参加し、昨年12月に設立。復興ビジョンは同日、文科省で開かれた第8回会合で、全会一致で了承された。

 中高一貫校は部活動などの集団活動ができる規模を想定した併設型で、中学は各学年2クラス、高校は同3クラス。入学方法などは今後検討するが、中学は双葉郡の生徒限定で高校は全国から募集する想定。大学とも連携し、教員の派遣を要請するほか、大学入試についても推薦枠の設定など、配慮を求める。設置場所は空き校舎など施設の確保▽放射線量を含む保護者の理解▽通学手段の確保--の3条件を満たすことを前提に、広野、楢葉、川内各町村内の中から、首長間の協議で決める。

内陸側地下水で汚染増大

東京電力は23日、福島第1原発の港湾から約40メートル内陸側にある観測用井戸で22日に採取した地下水から、ストロンチウムなどのベータ線を出す放射性物質が1リットル当たり15万ベクレル検出されたと発表した。この井戸では過去最大値。東電が汚染源の可能性として挙げている2号機ケーブル管路より内陸側にあり、依然として汚染経路は不明という。
 東電によると、この井戸は2号機タービン建屋よりは海側にあるが、港湾近くに掘られた観測用の中では最も内陸側にある。同じ井戸で18日に採取した地下水は、ベータ線を出す放射性物質濃度が1リットル当たり12万ベクレルだった。12日に初めて採取された時の値は同9万2000ベクレルで、測定するたびに濃度が上昇している。