内陸側地下水で汚染増大

東京電力は23日、福島第1原発の港湾から約40メートル内陸側にある観測用井戸で22日に採取した地下水から、ストロンチウムなどのベータ線を出す放射性物質が1リットル当たり15万ベクレル検出されたと発表した。この井戸では過去最大値。東電が汚染源の可能性として挙げている2号機ケーブル管路より内陸側にあり、依然として汚染経路は不明という。
 東電によると、この井戸は2号機タービン建屋よりは海側にあるが、港湾近くに掘られた観測用の中では最も内陸側にある。同じ井戸で18日に採取した地下水は、ベータ線を出す放射性物質濃度が1リットル当たり12万ベクレルだった。12日に初めて採取された時の値は同9万2000ベクレルで、測定するたびに濃度が上昇している。